石と水の関係
石を使う上で、どうしても知っておかなければいけないのが、「石と水の関係」です。わざわざ、専用ページを用意してまで説明したいのには、それなりの訳があります。しっかり理解した上で、石を選ばれることをお勧めします。
石が水を吸う
「石が水を吸う」って言われても、一般の方には何のことだかよく分かりませんよね。言葉で説明するよりまずは次の写真をご覧ください。
底から水を吸い上げるので、下の方から段々と色が濃くなります。
墓誌ですが、台石と墓誌の下部の色が、明らかに濃くなっているのがお分かりいただけると思います。
さらに分かりやすく比較するために、次の写真をご覧ください。
水を吸ってしまい濃くなった台石の部分を、切り取って上の乾いた部分へ持っていきました。
こうして比較すると、どれほど変色してるのかが一目瞭然だと思います。
この現象ことを我々の業界では、「石が水を吸う」と言うのです!
お墓に使われる「花崗岩」や「安山岩」は、多い少ないの違いはあっても、必ず水を吸います。しかし、石の色目によって、目立つ石と目立たない石とがあります。
白や薄いグレー系の石は目立ちますし、黒系の元々色が濃い石は目立ちません!
晴天の日が続けば、多少は水が抜けることもありますが、一度こうなってしまうと、完全に元の状態に戻ることは難しいです。
なぜ石は水を吸う
それは、目に見えない小さな穴が無数にあるからです!
これはミクロの世界の話しで目には見えませんが、わずかな隙間でも水が入り込んで変色などの影響を与えてしまいます。
同じ石でもダイヤモンドやルビーなどの宝石になると、当たり前ですが水を吸うことはありません。
それだけ目が詰まっていて硬いということです!
どんな石が水を吸う
「軟らかい石」「目が詰まっていない石」です!
しかし、この「軟らかい石」という言葉を使ってしまうと、一般の方々はすごく誤解をされて、「軽石」みたいな軟らかい石を想像されますが、そもそもお墓に使う石はすべて「硬い石」です!
昔は機械がなかったので、風化しやすい砂岩などもお墓に使われていましたが、現在はそのようなことはありません!ですので、硬い石の中でも軟らかいという意味での「軟らかい石」ということです。
「迷ったら黒にしろ!」と言われるくらい黒系の石は良質な物が多いです。水を吸って変色する黒系の石は、ほとんどありません!
メリット・デメリットは
メリット
「石が水を吸うメリットなんかあるのか?」と思われることはごもっともです。しかし、水を吸いやすい石は一般的に安価です!
これは、経済面からみればメリットと言えます。
デメリット
一番は、見た目が良くないです!やはり、お墓が変色してしまうのは、見た目がよくありません。縁起を担ぐ方からするとなおさらです。
次に耐久性が落ちるです。水を吸った状態で寒い冬を迎えますと、石が凍って膨張することによりダメージがある可能性があります。
「安いのに硬くてキレイで、全く水を吸わない石はないのか?!」と聞かれることがあります。
しかし、
残念ながらありません。
もしそんな石があったとしたら、すごい人気になってしまい、結局は高くなってしまいます。
結局どんな石を選べばいいの
お施主様の価値観に合わせて選ばれることが、一番正解に近いのだと思います!
例えば先ほどお見せした、石が水を吸って変色した写真を見て、
「これは大変!こんな石は嫌だ!」
と思う方もいらっしゃいますでしょうし、
「そりゃ雨ざらしの環境にあるお墓なんだから、そのくらいは仕方ないでしょ!」
と思う方もいらっしゃいます。
前者の方に「水を吸う石は安価でいいですよ!」と勧めるのは無責任ですし、逆に後者の方に「水を吸うと見た目が悪いから、硬くて高価な石がいいですよ!」と勧めるのもズレています。
要は、伝えるべき情報はしっかりと伝えることが、我々業者の責任で、それ以上は、お施主様の価値観まで否定することは、あってはなりません。
同じ200万円の予算があったとしても、
「すべて安価な石を使えば、パット見て豪華になります」逆に、
「すべて最高級の石を使えば、とても小さなお墓」になります。
これは、決してどちらが正解ではなく、価値観なのです。
売れ筋はどんな感じなの
※弊社の場合
お墓は、大きく2つのパーツに分けられるます。下の写真で
※黒い石の部分が「上物」です。(墓石・花立・香炉・墓誌など)
※白い石の部分が「外柵」です。(縁石・張り石・羽目など)
実際にお施主様で圧倒的に多いのが、「よく分からないからお任せで!」という方です。信用していただいて本当に有難いです。
その場合弊社では予算にもよりますが、バランス型をお勧めしています。
「上物」
割りに高価な水を吸わない石
「外柵」
割りに安価な多少水を吸う石
の「バランス重視型」
「上物」
割りに安価な多少水を吸う石
「外柵」
割りに安価な多少水を吸う石
の「価格重視型」
「上物」
割りに高価な水を吸わない石
「外柵」
割りに高価な水を吸わない石
の「高級志向型」
まとめ
お施主様には、ご自身の価値観に逆らうことなく、納得する物を造っていただきたいと思います。
我々は、どのような価値観にも対応できるように、柔軟に全力でサポートいたします!
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